めざせ単独飛行!
その2. ラジコンにかかるお金は?

エンジンヘリの場合は?

【飛行までに必要な参考価格】

 エンジンヘリを飛ばすには表7に挙げたものが最低限必要です。ここでは、エンジンヘリ入門に人気のあるエンジンサイズとして32クラスを例に、エンジン付半完成機の場合と組立・調整済みの完成機の場合を取り上げ、説明させて頂きます。32クラスの機体の大きさは全長約110cm、メインローター径が120〜130cm、重量は2.3〜3kg程度のもので、実際には結構ボリュームのあるサイズですが、エンジンヘリの中では小型の部類になります。 ヘリの場合も飛行機と同様に組み立てが必要なキットが各ヘリメーカーから用意されていますが、最初はエンジン付半完成機を購入した方が組立て作業が楽で、費用も安くつくのでここではエンジン付半完成機を例に取り上げました。また、組立・調整済み完成機とはヘリメーカーが用意している飛行するために必要なものが全て揃えられたセット(燃料だけは別に購入する必要があるが)で、しかも、フライト調整済みなので、セットの内容にこだわりさえしなければ、最も安く、そして最も早くヘリのフライトにこぎ着けることができる、至れり尽くせりのフルセットです。
 表7に記載した価格はメーカーの標準小売価格をベースにしています。ただ、表7の価格は絶対的なものではなく、あくまでもだいたいこの程度というレベルですので、参考として、ご覧頂ければと思います。 
32クラスエンジンヘリ

表7 エンジンヘリに必要なもの
アイテム 価格(定価ベース参考価格)
32エンジン付半完成機
の場合
組立・調整済み完成機
フルセットの場合
機体 機体 \49,000〜\70,000 \148,000
メインローター&テールローター
リンケージパーツ(プッシュロッド・ホーンなど)
燃料タンク
32クラスエンジン&マフラー
グローエンジン用プラグ
プロポ 送信機・受信機・サーボモーター×5個・受信機用ニッカドバッテリーなど \46,000〜\8,3000
ジャイロ \13,800〜\19,500
エンジン
始動用具
プラグヒート用電源・ブースターコード \3,500
12V鉛蓄電池&充電器 \5,000〜\10,000 \5,000〜\10,000
電動スターター \6,000〜\8,500 フルセットに含まれる
スターターシャフト \2,000〜\2,500
プラグ脱着用ボックスレンチ \2,500〜\3,000
その他 ピッチゲージ \2,400〜\2,800
ネジロック剤 \500
燃料 燃料ポンプ \2,600〜\3,800
燃料(15%ニトロ−4L) \4,000 \4,000
合計金額 \137,300〜\211,100

実際には
\110,000〜\169,000
くらい?
\157,000〜\162,000

実際には
\126,000〜\130,000
くらい?
 
 メーカーの組立・調整済み完成機の場合は確かに安価に全てを揃えることはできますが、プロポなどは好みのものを選ぶことができないので、一つ一つのアイテムにこだわりたい方は、やはり、機体やプロポ等を別々に購入した方がよいと思います。しかし、組立・調整済みというのは初心者の方にとっては大変ありがたいものです。ヘリの場合は通常、メカ的(ピッチや舵のリンケージのこと)、電気的(プロポの設定やジャイロのゲインなどのこと)調整が必要にもかかわらず、フライト調整済みの機体なら面倒なことは一切不要です。ただ、ここには落とし穴があって、最初に楽をすると、後々、修理のやり方が分からないとか、メンテナンスのやり方が分からず、結局、上達するのにかえって時間がかかってしまう恐れもあります。半完成機で調整方法くらいは取説と睨めっこしながら最初に覚えた方が、上達するのも早いかもしれません。操縦テクニックとメカニックは相補うものと、心に留めておきましょう!
 表7のエンジン付半完成機の場合のプロポはセットの価格が定価で4万円〜7万7千円までの初心者〜上級者用のプロポを想定して価格を記載しています。しかし、通常、ヘリには5個のサーボが必要なのですが、ヘリ用プロポセットには4個しかサーボが付いていない場合が多いので、さらにもう1個サーボを買い足す必要があります。追加分のサーボの価格を考慮して、プロポの欄は最大¥83,000としました。プロポとサーボだけでも定価で4万6千円〜8万3千円と、ものによって4万円近い開きがあるので、合計金額はどのクラスのプロポを選ぶかでかなり差がでるといえるでしょう。さらに上位機種として20万円以上もするプロポもありますが、最初からそこまで高級なものも必要ないでしょう。機能が多過ぎて、かえって使い方など理解に苦しまれるかもしれません。お勧めは定価で6,7万円クラスのプロポです。特にヘリの場合は、ピッチカーブやスロットルカーブなどの細かい設定をプロポ(送信機)側で行う必要があるため、このクラスのプロポは液晶ディスプレイも大きいので表示も見やすく、設定も楽に行えるからです。また、このクラスのプロポは変調方式もPCM(Pulse Code Modulation)方式なので、信頼性が高く、機能も豊富なので、上級クラスにステップアップされてからでも、充分、使用に堪えるものです。また、PCMのプロポは設定さえ変更すればPPM(Pulse Position Modulation)方式に切換えることができるので、この次にはPPM方式の受信機を購入すれば、2機目は安価に済ませることもできます。
 ジャイロはヘリの機首方向がメインローターの回転により左右に振れるのをセンサーで検出して、一定方向を維持できるようテールロータのピッチを自動的にコントロールするためのもので、ヘリを飛行するには必ず必要なものと考えてください。2〜3万円以上する高価なものもありますが、ここでは1万円代の通常のものを取り上げました。
 また、燃料の給油に使用する燃料ポンプやエンジンの始動用具なども各メーカーからいろいろなものが出ており、価格も様々なので、ここでは高過ぎず安過ぎない一般によく用いられているものの価格を記載しました。
 合計金額の欄は各アイテムの定価を単純に合計した金額と実際にお店でご購入する際の金額の2通りの価格を記載しました。今日に至って、全てのラジコン用品を定価で販売しているお店もそう多くはないと思います。物にもよりますが、実際にはだいたい定価の7割〜9割くらいのお値段で購入できると思うので、ここでは定価の約8割のお値段を記載しました。 超いい加減どんぶり勘定です!(^^;) ちなみに、消費税は考慮していないのでご注意ください
 ご覧のとおり、エンジンヘリをやるためには、最初はどうしても10万円くらいは必要です。ちょっと高い買い物かもしれませんが、よく考えると、スキーやゴルフをするにしても、このくらいのの初期投資は必要ですから、そう思ってしまえば値段にみあう価値は充分あるとは思いませんか? えっ、思わない? 
 

【メンテナンス&維持費な

 ヘリの場合、回転する箇所が多く、動く部分全てが消耗品ともいえなくもないのですが、かといって1年や2年で全てがダメになる訳でもありません。実際は丁寧に扱っていれば、墜落させない限り2年くらいは大丈夫です。しかし、フライト毎に各部を点検し、ガタがきている箇所を見つけたら、安全のためにもすぐに部品を交換する必要があります。
 表7に挙げたものを買い求めれば、とりあえずエンジンヘリのフライトはできますが、そういつまでもというわけにはいきません。燃料も消費しますし、そのうちプラグもダメになります。特にヘリの大きな特徴は、飛行機のように貼ったり、削ったりすることで修理ができない点です。そのほとんどは壊れた箇所のパーツを交換する必要があります。もちろん、墜落で曲がったマストを元に戻したり、割れた尾翼を接合することもできないことはないのですが、ヘリの場合は非常に高速で回転する部分が多く、いい加減な修理ですと振動がでたりするだけでなく、かえって危険です。よほど自信のある方以外は、へりのパーツを修理して再利用することはお勧めではありません。ですから、ヘリの場合は基本的にパーツを新品に交換することで修理するとお考えください。従って、修理には少々お金が必要ですが、不具合箇所さえ見つけられれば、比較的簡単に短時間で修理ができます。また、部品交換するわけですから、いつまでも新品同様の外観、性能を維持することができます。キャビンなどの外観はともかく、少なくとも性能だけは新品と同じ状態にいつも維持するようにメンテナンスしていないと大変危険ですので、フライト前のチェックは必ず行うようにし、少しでもガタがきていたり、亀裂が入っている箇所を見つけたら、フライトは見合わせるようにして頂きたいと思います。
 ヘリを上空飛行中にまともに墜落させてしまった場合は、もう1機キットを購入しようかどうしょうか?と迷うくらい修理代が必要な場合もまれにはありますが、通常のホバリングの練習中に墜落させるくらいなら壊れる箇所もだいたい決まっており、そう修理代がかかることはありません。
 
表8 エンジンヘリの場合の修理代(ホバリング中に墜落時)
メインローターブレード(木製の場合) 約 3,500円
フェザリングスピンドル 約 600円
メインマスト 約 1,000円
アジャストロッド 約 500円
スタビコントロールアーム 約 600円
スタビライザーバー 約 800円
テールローターブレード 約 500円
テールブームパイプ 約 900円
テールブームサポートパイプ 800円〜1,000円
テールロータードライブベルト 約 1,700円
場合によっては
テールローターシャフトや
テールハウジングなども交換
600円〜1,400円
場合によっては
キャビンやスキッドなども交換
2,000円〜5,000程度
合計金額 10,900〜11,100円/時には13,500〜17,500円

実際には

8,700〜8,900円/時には11,000〜14,000円
くらい

 表8は32クラスのヘリをホバリング中に墜落させた場合に、必要な修理代を試算した結果です。もちろん程度にもよるのですが、だいだい1万円前後で修理できる場合が多いようです。
 最初のうちはちょっとした墜落も経験されるかもしれませんが、最近は常日頃からシミュレーターで練習しておれば、燃料切れなどのトラブルなどがない限り、そう派手な墜落を経験することなく、上達することができるようになりました。むしろ、操縦に慣れてきてからの方が、派手な墜落をやってしまう可能性が高いので、いつも安全には充分注意して頂きたいものです。
 次に、燃料代ですが、32クラスで1フライト10〜20分程度のフライトで消費する燃料は約200ccとすると、1日平均4フライトしで約800ccの燃料を消費することになります。つまり、4L缶の燃料で約5週間はもつことになります。ヘリの場合、最初のうちは飛行機などに比べ、少し多く練習しないとなかなかうまく飛ばせない場合が多いので、1〜2ヶ月で4L缶が空になるかもしれません。人それぞれなので何ともいえませんが、強引に1年間に20〜32Lの燃料を消費するとしましょう。コンテストを目指している人は別として、フライトに慣れるに従い飛行回数も減ってくるので、そういつまでも、こんなに燃料を消費するわけではありませが。
 表2に燃料以外に考えられる消耗品について挙げてみました。すごくいい加減ですが、独断と偏見で1年間当たりのランニングコストを試算すると、26,000円〜43,500円程度という結果になりました。あくまでも参考の参考の参考くらいに思ってください。なにせ、ヘリの場合は飛行機以上に燃料代の占める割合が大きいのですが、これもかなり人によって個人差があり、1ヶ月間で30L以上の燃料を消費する方もおれば、ヘリを買ったものの、ほとんど飛ばさない人も結構おられるのようです。普段シミュレーターでトレーニングしている場合は、基本的には飛ばせるわけですから、たまの休日でも2〜4フライト程度で満足してしまう方もおられます。

表9 エンジンヘリの場合のランニングコスト(独断と偏見による)
燃料 4Lで1〜2ヶ月くらい。強引に1年間で20〜32Lくらいは使うとすると、
1年間で20,000円〜32,000円程度か?
プラグ フライト回数にもよるが、上手に使用すれば半年〜1年くらいはだいじょうぶでしょう。くれぐれも加熱し過ぎにはご注意!1年で500円〜1,000円程度。
エンジン 上手に使用すれば、2,3年は使用できる。圧縮が軽くなって、パワーが無くなってきたらオーバーホールに出すか、新品に交換しよう!2年で8,000円〜16,000円程度
鉛蓄電池 2年〜3年はもつでしょう。2年で5,000円程度かな?
ランニングコスト 上記の消耗品を1年当たりに換算すると、26,000円〜43,500円くらい?
 表9の試算はあくまでも、機体が無傷で、墜落などもしない場合のランニングコストです。いくら、シミュレーターで完璧にフライト練習していても、たまには墜落もしますし、そのうちパーツにもガタがきます。何よりも、「形あるものはいつかは壊れる」という大原則を忘れてはいけません。表8に挙げた程度の修理代は覚悟しておいた方がよいでしょう。1機一千万円近くするような産業用のラジコンヘリでさえ、パイロットが完璧でも機体が勝手に墜落することもあるのですから。ヘリは日頃の点検やメンテナンスが非常に重要です。肝に命じておきましょう!

【2機目以降は

 最初に購入した機体が既に何回か墜落してしまって、まだうまく飛ばせないでいる場合には、同じ機体をもう一機購入するのもよい方法だと思います。同じ機体であれば、調整のやり方や、修理方法なども既に心得ているので、楽に行うことができます。また、1機目が墜落などして修理がまだ完了していない間は、別のもう1機で練習することもできます。このように2機のヘリを墜落、修理の毎にローテーションすれば、せっかくの天気のよい休日にフライト練習ができず、修理をする羽目になることも防止できます。平日はヘリの修理にあて、休日はフライト練習という理想的なホビーライフが送れるわけです。 また、操縦に自信が持てるようになれば、さらに50クラスや60クラスにステップアップしたくなると思うので、2機目には初回と同様32クラスの半完成機を選んだ場合と46〜50クラスにステップアップする場合、そして60クラスにステップアップする場合の3通りについて、その費用を試算してみました。ただし、60クラスの場合はF3Cコンテスト用のさらに上位の機種もあるのですが、機体だけでも20万円以上もし、かなり高価となるため、ここではコンテスト用の機体は範囲に入れておりません。
 2機目以降は最初に購入した送信機や、エンジン始動用具がそのまま利用できるので、基本的に必要なものは表10に挙げた通り機体そのものと機体に搭載するものに限られてきます。
46クラスエンジンヘリ 60クラスエンジンヘリ

表10 2機目以降に必要なもの
アイテム 価格(定価ベース参考価格)
32クラスエンジン付
半完成機の場合
46〜50クラス
キットの場合
60クラスキットの場合
機体 半完成機またはキットなど \49,000〜\70,000 \56,800〜\98,000 \98,000〜\170,000
リンケージパーツ(プッシュロッド・ホーンなど)
燃料タンク
メインローター&テールローター \9,800〜\20,000
エンジン グローエンジン \16,000〜\20,000 \26,000〜\31,000
マフラー \7,000〜\13,000 \7,900〜\17,000
グローエンジン用プラグ \500 \500
プロポ 送信機を除く受信機・サーボモーター×5個 \38,000〜\60,000 \38,000〜\60,000 \56,000〜\75,000
受信機用ニッカドバッテリー \4,500〜\5,500 \4,500〜\5,500 \4,500〜\5,500
ジャイロ \13,800〜\19,500 \13,800〜\26,000 \13,800〜\26,000
合計金額 \105,300〜\155,000

実際には
\84,000〜\124,000
くらい?
\136,600〜\223,000

実際には
\109,000〜\178,000
くらい?
\216,500〜\345,000

実際には
\173,000〜\276,000
くらい?

1.エンジン飛行機の場合 2.電動飛行機の場合 4.電動ヘリの場合
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