| めざせ単独飛行! | |
| その1. 独学でフライトテクニックをマスターするには | |
8.模型を飛ばそう
機体が完成して調整も完了したら、いよいよ待ちに待った単独飛行に挑戦です。ラジコンを長くやっているベテランでさえ、製作した機体を初めて飛ばすのは、緊張するそうですから、ましてや、生まれて初めてソロフライトに挑戦する日には、ドキドキどころの騒ぎではないかもしれません。ここは、今一度落ち着いて、安全のためにも次のことを再度確認してください。
安全のための確認 飛ばす場所 できるだけ平らで、周りに障害物のない広い場所を選んでください。特に飛行機の場合は、半径数百メートルくらいの広いスペースが必要です。ホバリングだけ練習するヘリの場合では、半径50メートル以上は確保できる場所を選ぶようにしてください。シミュレーターで飛ばせても、実際に模型を飛ばすと、どんどん機体が流されて行く場合があるので、最初は特に広い場所を選ぶようにしてください。
最も重要なことは、近くに民家などの建物がある所では飛ばさないこと。また、学校のグランドなどの人がいる場所でのフライトは絶対に避けてください。
それから、エンジン機の場合、エンジンの排気音は興味のない人にとっては、うるさい以外の何ものでもないので、飛ばす場所だけでなく、飛ばす時間にも気をつけるようにしましょう。飛ばす時の風の状態 初飛行はできるだけ無風状態の時を選んでください。風速1m以下の微風であれば、問題ありません。 風が弱まる朝なぎ、夕なぎの時間帯を選ぶのも1つの方法です。
飛行機の離陸、着陸は必ず風上に機首を向けて行うようにしてください。風下に向かうと、そこそこのスピードでも充分な揚力が得られず、失速し易くなります。
ヘリのホバリングも同様に風上に機首を向けて行うようにします。この方が揚力も増し、風見効果により機首方向が安定するからです。
機体のチェック 機体の重心位置が指定通りか確認します。
飛行機の場合は左右翼のバランスをチェックする。
ヘリの場合は左右メインロータのバランスをチェックし、軽い方のロータの先端部にトラッキングテープを貼るようにします。
舵の動作方向、エンコンのハイ、ローの方向、最大舵角は適切か、舵は軽くスムーズに動くかをチェックします。舵の舵角が大きいと、舵が効きすぎて飛ばしにくくなるので、欲張らずに取説通りに設定しましょう。
ヘリの場合は機体をヨー軸方向に振って、ジャイロの動作方向が正しいかもチェックします。
ネジの締め忘れや緩みはないか、増し締めを行いチェックする。
リンケージ外れや機体そのもの故障や、部品の脱落がないかチェックする。
リード線やアンテナ線の断線はないか。
コネクタ外れやサーボコネクタの挿入するチャンネル間違いはないか。
金属部品同士がこすれ合う箇所はないか。
メインロータやテールロータは異音などなくスムーズに回転するか。無線機のチェック プロポのアンテナを最短に縮めて、距離テストを行います。機体から5〜10m程度離れて操作しても、サーボがガチャツキなどなく正常に動作するかを確認します。そのまま、機体から5〜10m離れた状態で、機体の周りを360度一周して、デッドポイントがなく正常に動作していればOKです。 バッテリーのチェック フライト前には必ず送受信機のバッテリー電圧をチェックしてください。ノーコンの原因で多いのはバッテリーの電圧低下です。フライト前にはこまめにバッテリーの電圧チェックを行い、電圧がある程度下がってきたら、再度充電してからフライトに望んでください。
再充電が必要かどうかの目安は、ニッカドバッテリー1セル当たりの電圧が1.2V以下になったら充電が必要と思ったほうが良い。つまり、一般的なラジコンの受信機側の4セルバッテリーの場合、4.8V以下の電圧になったら再充電が必要です。
これからラジコンを長く続けるためにも、バッテリーチェッカーはぜひ用意しておきましょう。
以上のようなチェックを行って問題なければ、いよいよ実際にフライトしながら、機体とプロポの調整を行います。もちろん、程度にもよりますが、問題があれば墜落や事故を回避するためにも、今回の飛行をあきらめる勇気も必要です。ここの判断がなかなか難しいのですが...
トリム調整
飛行機の場合の調整
初めてのソロフライトは、かなり緊張するでしょうが、シミュレーターで練習を重ねてきた自分の腕を信じ、とりあえず安全な高度まで飛行機を上昇させます。くれぐれも、大きな舵を打たないように注意してください。
最初は各舵のニュートラルなどがずれていたり、エンジンやモータの取付け角が合っていない場合があるので、まっすぐに飛行しない可能性があります。
飛行機を水平飛行状態にして、トリムの調整を行います。トリム調整とはスティックが中立で飛行機がまっすぐ水平飛行するように、エレベータ、エルロン、ラダーの舵について、プロポのトリムレバーを微調整することです。スティックから指を離すと降下したり、左右に反れて行く場合はその逆の方向にトリムレバーを動かし、まっすぐ飛行できるようになるまで、調整します。なお、トリム調整時にはエンコンは中スロットル付近にしておいてください。また、トリム調整はプロポを見ずに、機体から目を離さなないように行ってください。
エンジン・モータの取付け角の調整
一通りトリム調整が終わったら、エンジンまたはモータの取付け角である、サイドスラストとダウンスラストの調整を行いますが、最初から一度に調整するのは難しいので、何回かのフライトに分けて行うのがよいでしょう。サイドスラストはエンジンやモータ回転によるトルクの影響で、機体がそのトルクとは反対の方向に回転しようとして傾き、結果的に進行方向が反れてしまうのを防ぐために、エンジンやモータを右に(プロペラの回転方向が機首側から見て時計回転方向の場合)傾けて取付ける角度のことです。
通常は2〜3°程度傾けるのが普通ですが、このサイドスラストが大きすぎるとエンジンの出力を増した場合、右方向に進路が曲がっていきます。逆にサイドスラストが小さい場合は左方向に曲がって行くことになります。サイドスラストが適切であれば、エンジンの回転が変わっても、機体がまっすぐに飛行します。
次にダウンスラストですが、ダウンスラストが小さい場合は頭上げの姿勢となって飛ばしにくくなります。ダウンスラストが小さい機体を水平飛行できるようにトリム調整した場合、エレベータスティックニュートラルで、エレベータはダウン側になっているので、エンコンを急に下げると頭下げの姿勢になってしまいます。 逆に、ダウンスラストが大きい場合は、離陸の際の滑走距離が長くなり、上昇角が浅くなる傾向があります。ダウンスラストが大きい機体を水平飛行できるようにトリム調整した場合、エレベータスティックニュートラルで、エレベータはアップ側になっているので、エンコンを急に下げると頭上げの姿勢になってしまいます。また、逆にエンコンを急に上げると、頭下げで突っ込むことがありあます。
ダウンスラストが適切であれば、エンジン回転が急に上がっても姿勢が変わることはありません。また、エンジンをスローにした場合はゆっくりと降下するようになります。
以上のようにサイドスラスト、ダウンスラスト共に、エンジンやモータの回転と密接な関係があるため、飛行テストにより、適切な状態に調節するようにしてください。
ヘリの場合の調整
トラッキング調整
まずトラッキング調整ですが、トラッキング調整とは2枚のメインロータの回転する軌跡が同じ軌跡となるように、それぞれのロータピッチを調節する作業のことです。このトラッキング調整がずれていると振動の原因になりますので、必ず調整するようにしてください。
トラッキング調整は予め、2枚のロータのバランス調整する際に、軽い側のロータ翼端部に赤や黄色のトラッキングテープを貼っておきます。そして、ヘリをホバリングさせて、真横からメインロータの回転面を見て2重に見えるロータの軌跡が重なって、1重に見えるようになるまで調整します。例えば、テープを貼ったロータがテープを貼っていないロータより上側の軌跡となっている場合は、テープを貼ったロータ側のピッチを下げるか、あるいはテープを貼っていないロータのピッチを上げます。この場合、ピッチを上げる方向の調整をするか、ピッチを下げる方向の調整をするかは、ホバリング時のロータの回転数によって使い分けるようにします。例えば、ホバリング時の回転が高い場合はテープを貼っていない側のロータのピッチを上げる方向とし、逆にホバリング時の回転が低い場合はテープを貼った側のロータのピッチを下げるげる方向に調整するようにします。トリム調整
風上に機首を向けて、ヘリをホバリングさせます。この時スティックを何も触らないのに、機首の方向がずれてきたり前後、左右にヘリが動いてゆくようでしたら、一旦ヘリを着陸させ、先ほどヘリが動いていった方向とは逆の方向へトリムレバーを少し動かし調節します。再度浮上させ、ヘリの動きを見て、まだどちらかに機体が動くようであれば、ヘリを着陸させて再度トリム調整を行います。以上のような操作を数回行い、最もヘリの動きが小さくなるトリム位置を見つけてください。残念ながら、完全にヘリが止まる位置はないので、後は操縦テクニックでカバーします。シミュレーターで練習してこられた皆さんであれば分かっていただけると思いますが。
ジャイロ・ゲイン調整
風上に機首を向けて、へりをホバリングさせます。この時、ジャイロゲインが大きすぎると、機体が横方向に小刻みに振れて振動するハンチング現象が現れます。逆にジャイロゲインが小さいと、レートジャイロを用いた効果が充分得られなくなくなり、エンコンを少し触ったり、少し風が吹いただけで機首方向が振れ、ヨー軸方向の安定が悪くなります。ジャイロゲインの調節はこのハンチング現象がでるゲインより少し手前に適切なポイントがあるので、ハンチングが起こらないぎりぎり大きめのゲインに設定するようにしましょう。この他にもエンジンの調整やプロポの細かな調整(ピッチカーブ、スロットルカーブなど)が実際には必要になってきますが、どれも奥が深いので、今回は必要最少限度の説明とさせて頂きました。
また、尾翼に対し真横から風を受けるとハンチングし易くなるので、この場合はもう少しゲインを下げる設定としてください。
最近普及してきた、ヘディングロックジャイロ、テールロックジャイロ、AVCS方式ジャイロなどと呼ばれるジャイロは、ラダースティックを触らない限り、横風を受けても、テール(または機首)方向を維持するように制御するジャイロで、このようなジャイロを用いるとラダー方向の操作が格段に楽になることから、初心者の方にとってもお勧めのアイテムだと思います。
少しでも単独飛行のための手助けとなれば、幸いです。
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